北欧に移住した田中へ

私には小中学生の頃仲良くしていた”田中”という同級生の友人がいる。
私の人生史上、最も仲が良く、最も多くの時間を共に過ごした友人だった。
田中との関係については以下の記事を参照してほしい。
【復刻記事】しゃしくえ1stアルバム『キラリティ』発売に寄せて

上の一文で過去形で”だった”と表現したのにはワケがある。
5年くらい前に共通の友人をめぐって諍いがあり、一応形式的に丸く収めた。
終わったことなので今さら蒸し返すつもりは無い。
でも、いい年をして考えの合わない人と関わる必要も無いかなと思ったので、それ以来田中とは全く連絡をとらなくなった。
私が遮断したからというのもあるが、”ねじれの関係”になったからという理由の方が大きいかもしれない。
お互いがそれぞれの生活を営む上で、お互いに関わる必要が無くなったのである。
私は私で当時は仕事が定まらず余裕が無かったし、田中は田中で仕事や音楽に鬼忙しい日々を送っていたはずだ。

最近、ふと田中のことを思い出し、彼のTwitterやホームページを覗いてみた。
なんと今年の3月に北欧に移住したらしい。
ちょっと心配だ。
でも、田中ならコロナ禍で北欧に移住するくらいなんでもなしにやってのけるだろう。
でもでも、心配していないといったら嘘になる。

私は田中の足元にも及ばない人間だ。
そういうわけで、田中が北欧から日本に帰ってきたところで再び関わることも無いと思うが、健康体でそれなりに長生きしてほしいと思う。
今度またしゃしくえのCDが発売されたら必ず買う。
次に会うのはこの世ではなくあの世でかもしれないと、本気でそう思っている。
あの世でも私に割く時間は無いかもしれないが、もしあの世で顔を合わせることになったら、私はお茶を用意して数十年分の土産話を用意して待っている。

無事で帰ってこい。