2021年11月8日~別府

ちょっとした遠出

今日もホテルの朝食を利用した。
実は、夜中にホテルに併設されているコンビニでパンを買って食べてしまったほどお腹が空いていたので…。
いつも家では大きめのお茶わんでご飯を2杯食べているので、多分ご飯が足りないんだと思う。
ご飯をおかわりしておいた。
カロリーを稼ぐために牛乳も追加。

今日は別府で地獄めぐりをする。
別府駅から鉄輪(かんなわ)行きの路線バスに乗り、海地獄前というバス停で降りた。
海地獄という地獄の最寄である。
ガイドブックや地獄めぐりの公式HPを見たところ、だいたい最初に海地獄を回っていたので。
午前と午後の1日2便運航するバスツアー(大人3900円)もあったが、気になる場所は自分のペースでじっくり見たいと思って一人で回ることにした。
ちなみに、日本初のバスガイドが誕生した歴史あるバスツアーらしい。
独特のアナウンスが名物とのことで、また来た時に参加してみてもいいかもしれない。

海地獄の窓口で別府地獄組合に加盟している7ヶ所の地獄の入場券のついた共通観覧券(大人2000円)を購入。
血の池地獄と龍巻地獄以外は徒歩で行ける範囲内にあるとのこと。
観光バスが3台ほど連なって駐車場に入ってきて、見た目的に中学生と思われる学生がたくさん降りてきた。
お互いにいじり合ってはしゃいでいたりする子もいれば、律儀に一般客とすれ違うたびに挨拶をしてくる真面目そうな子もいる。
みんな活気があって賑やかで、昔を思い出して私も楽しい気分になった。

お土産屋さんのある建物の2Fで地獄に関する資料が展示されていた。
この近辺はお湯があちこちに湧いて作物が育たないまさに地獄のような土地であったが、それを観光資源化して海地獄を含む様々な地獄が誕生したとのこと。
これが海地獄。
風向きによっては湯気をまともに浴びて硫黄の匂いも感じるが、そこまで強くない。

無料の足湯が併設されていた。

さっそく入る。

海地獄から歩いてすぐの鬼石坊主地獄。
さっきから小雨が降ったり止んだりしている。

灰色の泥がボコボコと沸騰している。
泥が隆起するさまが坊主の頭に見えるから坊主の名前が付けられたとのこと。

ここにも足湯が。

さっきの足湯で既に足はつるつるだけど、今日は見つけた足湯には全部入っちゃうよ。

かまど地獄。

今日めぐった地獄の中で、ここが一番気に入った。
酸化ケイ素の微粒子が含まれていることにより鮮やかな青色をしている。
地獄のそばに酸化ケイ素のアモルファスが展示してあり、美しさに目を奪われた。
それと同じ色をしたものが地獄の池の周りに堆積している。

飲泉もあった。
備えつけの紙コップ(10円)でちょっぴり飲んでみた。
塩味を感じる。
ちょうどここで、先ほど紹介したバスツアーの一行と思われる人たちが後ろから歩いてきて、バスの運転手さんらしき人が「飲まん方がええ。お腹壊すから。」と通りがけに言ったのを聞いて、うえってなった(笑)
飲んだのは少しだけなので多分大丈夫だと思うが、ここから先で少しでも催したらすぐにトイレに行くことにしよう。

ヒ素を含むため61ml以上飲んではいけないとのこと。
注意書きを見落とし、「体にいいから」といって61ml以上飲む人がいそうだ。
この紙コップになみなみ注げば61mlは普通に超えてしまう。
ヒ素というと危ない物質というイメージを持たれがちであるが、自然界に広く存在し、水道水にも含まれている。
通常の場合、濃度と量はごく僅かなので問題を起こすことは無い。

足湯発見。
隣にはテーブルがあって、売店で買ったゆで卵やプリンを食べることができる。
今は何かを食べたい気分じゃなかったので売店は素通りした。

鬼山地獄。

絶えず「ゴーッ」という音がしており湯の噴出口があるようだが、湯気がもうもうとしていて全く見えない。

ここではワニを飼育している。
建物の中ではワニを育て始めた経緯の説明やはく製が展示されている。
頑丈な柵の中にワニがいる。

みんなじっとしていて全く動かなかった。

白池地獄。
海地獄から徒歩で回れる範囲の地獄はここで最後だ。

季節によって緑色っぽく見えることがあり、これは藻の繁殖によるものらしい。

ここでは熱帯魚が展示されている。
プチ水族館だ。

鉄輪(かんなわ)バスターミナルの待合室で20分ほど待ち、循環バスに乗って血の池地獄前まで。
雨が結構激しくなってきた。

これが血の池地獄。

本当に真っ赤だな。

足湯(これで4ヶ所目)

私の足なんてつまらないものを4回もお見せして申し訳ない(笑)

血の池地獄の隣にある龍巻地獄。
建物の中に入ると、受付のお姉さんに30分ほど待つ可能性があるが大丈夫かと聞かれた。
ここは間欠泉でおよそ30分から40分に1回の頻度で噴出するそうだ。
アメリカのイエローストーン国立公園やアイスランドにも間欠泉はあるが、それらとは比べものにならないくらい噴出間隔が短いことで有名らしい。

他の観光客と共に、椅子や石段に座って噴出するのをじっと待つ。

「あと10分ほどです」とさっきのお姉さんが出てきて言った。
毎日のように見ているからもうすぐだなというのが分かっているのだろう。

前ぶれも無く、急に音を立てて噴き出し始めた。
周りの人と一緒に思わず「おーっ」という感嘆の声を漏らしてしまった。
噴出口の真上が石で囲ってあるが、囲いが無ければ30mほど上まで噴き出すらしい。
段々と勢いが弱まって完全に止まるまで10分ほどこの自然現象をじっと眺めていた。
湯が噴き出しているだけといえばそれだけだが、思わず見入ってしまう魅力があった。

血の池地獄から路線バスに乗って海地獄まで戻った。
龍巻地獄で噴出を待っている間に付近の温泉を調べており、いいところを見つけた。
鬼石坊主地獄にある鬼石の湯。
この近辺には地元の共同浴場的な温泉が点在しているが、観光客向けに営業しているようなところの方が敷居が低そうでいいかなと思ったので。

内風呂はお湯が適度な温度だった。
露天風呂と展望風呂は若干高め。
内風呂でゆったりと浸かった。
今まで温泉といえばやたらと温度が高く感じて苦手だったが、どうやらそうでもなさそうだ。
おそらく小さい頃、母親の実家に帰省した時に祖父母に連れられて42℃とかの温泉に入った時の印象が強く残っているんだと思う。
あと、私の父も熱い風呂が好きで、小さい頃一緒にお風呂に入るといい加減出たいのに10秒数えさせられたりとかした。
あ、でも年をとると熱い風呂に入れるようになるのかな…。
まあ、温泉も悪くないなって思えるようになったのが一番の収獲。
おんせん県に来てよかった。

血の池地獄で血の池プリンを食べようとしたら売り切れていたので、バスを待つ間に鬼石坊主地獄の売店でプリンを食べた。

海地獄前から別府駅西口行きの路線バスに乗り、別府駅まで戻った。
お昼ごはんに駅ナカの和食レストランで「豊後秋御膳」を食べた。
揚げたてのとり天にだんご汁、イクラの乗った鮭ご飯。

“だんご汁”は大分の郷土料理で、帯状に長く伸ばした形のだんごが特徴的。
ホテルの朝食で紹介した”やせうま”と同じく、大分の粉食文化から生まれた料理だ。

駅ナカで家族と職場へのお土産を買った。
かまど地獄で食べなかったゆで卵が売っていたので買った。
地獄蒸しプリンも明日用に買っておこう。
今日はいろいろと大満足。
JRに乗って大分駅に戻り、ホテルに帰った。

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